これまでと違った遺品整理
これまで、遺品整理は遺されたご遺族が行うことが一般的でした。
持ち家率も高く三世代同居も珍しくなかった時は、故人様の遺品はご遺族がゆっくりと整理したものです。
しかし、今では少子高齢化が進んだこととライフスタイルの変化により、ご遺族だけでは遺品整理を行うことが難しくなっています。
遺されたご遺族も高齢の場合、荷物を運ぶことすら難しい場合があります。
また、賃貸物件にお住まいの方も多く、故人様が亡くなられたことにより早急に退去することを求められることもありますが、少ないご遺族で大量の遺品を速やかに整理するのは至難の業でしょう。
そこで、弊社のような遺品整理専門の業者に依頼される方が増えています。
専門業者に依頼することにより、スピーディーに遺品整理をすることができます。
遺品整理のプロ遺品整理士
遺品整理業に参入する業者が多くなったことで、さまざまなトラブルも発生するようになりました。
そこで、業界の健全化と依頼主が安心して依頼できるように、遺品整理の専門家であることを証明する遺品整理士の資格が誕生しました。
遺品整理士は、遺品整理のプロとして、遺品整理に関わるあらゆる知識を身につけています。
ご遺族の気持ちに寄り添いながら、遺品を供養するもの、廃棄するもの、ご遺族が引き継ぐものの速やかに分類し、それぞれに合った適切な処理を行います。
供養すべき遺品を取り置き、適切に供養するのも遺品整理士の業務の一つです。
しかし、遺品の供養を望むご遺族が多くなり、遺品の供養だけを専門に扱うプロが登場しました。
それが遺品供養士です。
供養とは
供養とは、仏様や諸天善神に尊敬の念を表し、食物や水などの供え物をすることです。
仏典には、経を念じ香をひねることまでも、尊敬の念を込めて行えば供養となると書かれています。
仏様や諸天善神に供物をささげることを供養と言いますが、転じて死者の冥福を祈り経や供物をささげることも供養と言うようになりました。
遺品整理を行う際の供養とは、総じて死者の冥福を祈ることを指します。
もともとは仏様や諸天善神に供物をささげることでしたが、死者を含めることでどんどん供養の範囲が広がるようになりました。
今では、針供養や人形供養、鏡供養などまであります。
これは、長く使い続けたものには魂が宿るという付喪神の考え方が仏教と結びついたからです。
付喪神とは九十九神とも書き、仏教の考え方ではなく神道の考え方です。
これを神仏習合と言いますが、物を大切にする日本人の考え方によく合うことから広まったのでしょう。
穢れを祓う
また、供養には、汚れを祓うという考え方もあります。
日本では、古来から死は不浄なものであると信じられてきました。
死などの不浄で忌まわしい状態から穢れが生じ、その穢れによって家族などの共同体に異常なことがもたらされると信じられて来たのです。
穢れた状態を放置することで、共同体に異常事態が起こることを恐れました。
そのため、清めの儀式を行い、早急に穢れを落とそうとしたのです。
死者の冥福を祈るとともに、穢れを祓うために行われるのが供養です。
近年まで、日本には遺品を供養する風習はほとんどありませんでした。
それが、これほど広く遺品供養が広がった背景には、できるだけ穢れを清めたいという思いもあるのではないでしょうか。
正しい方法での供養
これまで、仏壇や仏具などを処分する際は、魂抜きなどの供養を行ってからお焚き上げを行うのが普通でした。
そこで、遺品の供養でも、同じように魂抜きなどの供養を行った後、お焚き上げなどで浄化を行います。
もともと真言密教には護摩焚きという修行法があり、護摩木を燃やした炎で煩悩を浄化することができるとされてきました。
護摩とはサンスクリット語でホーマを意味し、供物や供物をささげることを意味します。
護摩木に願い事を書いて燃やせば願いごとが叶う、護摩焚きをすることで供養することができる、また炎で浄化することで天上界に送ることができるとされています。
護摩焚きは、お火焚き、火祭りなどとも呼ばれ、供養のために盛大に行っている寺院も少なくありません。
人形供養や写真供養をする場合は、読経を行った後で、この護摩焚き・お焚き上げで浄化するのが一般的です。
お焚き上げ
数ある供養のなかでも、仏教で行う遺品供養は、読経などの祈りとお焚き上げがセットになっているとお考えいただければ間違いありません。
お焚き上げは日本で古くから行われてきた儀式で、遺品を処分する際のもっともポピュラーな方法です。
遺品をお焚き上げの炎で浄化することで、穢れを払うと同時に故人様への供養ともなります。
ご遺族にとっては不用ではあるけれど、故人様が大切にしていたものなので捨てるに捨てられない時に行う儀式です。
お焚き上げをすることで、天上界におられる故人様に愛用品を届けられると考える方もおられます。
お焚き上げができるもの
お焚き上げの対象となる遺品は、人形や写真、お守りなどの他に、故人様の愛用品なども含まれます。
ご遺族のなかには、衣服や布団などもお焚き上げされるかたもいらっしゃいます。
故人様が孤独死された場合は、遺品のすべてをお焚き上げされることも少なくありません。
ただ、家電製品や金属製品などは燃やすことができないため、ご僧侶による経と神主による祝詞だけで遺品供養を済ませることもあります。
宗派によって違う作法
読経を行ってからお焚き上げをするのが一般的ですが、遺品供養の方法は1つではありません。
同じ仏教であっても、宗派によって遺品供養の作法はかなり違います。
また、神道の場合は、祝詞をあげてもらい神社にお納めする場合もあります。
お焚き上げだけを行うこともあれば、寺院や神社にお参りをする必要がある場合もあるなどさまざまです。
また、最近では、キリスト教やイスラム教による遺品供養なども行われておりますが、この場合はキリスト教やイスラム教の教えに則って供養を行う必要があります。
宗教は、故人様やご遺族の生き方に深く関係することですからいい加減にはできません。
もし、供養の作法が間違っていたとしたら、ご遺族の心に傷を残してしまうことになりかねません。
供養の知識
どのように供養するかは、とても繊細でデリケートな問題です。
ご遺族の心を安らげるために遺品供養を行うのですから、少しでもご遺族の心に疑念を残してはなりません。
正しく供養を行うには、専門的な知識がぜひ必要です。
遺品整理サービスの1つとしてではなく、独立したサービスとしてクオリティの高い供養を行わなければなりません。
そこで、遺品供養についての専門の知識を身につけた専門家の需要が高まっています。
知れば知るほど奥深い供養についての知識を身につけ、ご遺族のために遺品供養の全般を取り仕切り専門家が遺品供養士です。
遺品整理士になるにも供養の知識は必要ですが、ご遺族に満足いただけるサービスを提供するためにはさらに深い供養の知識が必要です。
遺品供養のことは、供養の全般の知識を身につけた遺品供養のプロに任せれば安心です。
遺品整理士と遺品供養士
似た資格があるため混乱される方もいらっしゃいますが、供養の知識も持っているけれど遺品整理のプロフェッショナルが遺品整理士、遺品整理の知識も持っているけれど遺品供養のプロフェッショナルが遺品供養士と思っていただいて間違いありません。
両方のプロフェッショナルがいれば、遺品整理を滞りなくスッキリと行うことができるでしょう。
遺品をただ捨ててしまうだけでは心残りだ、スッキリと区切りをつけたいとお考えなら遺品供養をされてはいかがでしょうか。
プロに任せておけば、まったく面倒なことをしなくても遺品供養を行うことができます。
遺品供養を、一つのけじめとしてとらえられてはいかがでしょうか。
大切な方の死は大きなショックですが、ある程度のところで線引きをしなければなりません。
その線引きを行うのが遺品供養とお考えください。
グリーフケア
遺品供養士と遺品整理士のもっとも大きな違いは、グリーフケアがあるかないかでしょう。
グリーフとは、深い悲しみのことを指します。
大切な方を亡くされたご遺族は、深い悲しみと悲嘆を感じられていることでしょう。
その上、葬儀の次は遺品を処分しなければならないのですから、大きな喪失感を味わったとしても無理もありません。
複雑な情緒的状態に陥っているご遺族に寄り添い、その悲しみから立ち直るケアをすることをグリーフケアといいます。
グリーフケアは、遺品整理士が身につけなければならない知識には含まれていません。
遺品供養を通じてグリーフケアを行うことができるのは遺品供養士だけです。
弊社にお任せいただければ、遺品整理から遺品供養まで正しい方法で執り行わせていただきます。
ご遺族は、ただどのようにされたいのかご要望をお伝えいただくだけで結構です。
後は、弊社のスタッフが誠心誠意サポートさせていただきます。