日本の高齢化社会
日本は総人口の高齢者の割合が、25パーセントを超える高齢化社会となってきました。
これからはますます割合が高くなっていくと予想されているのが現状です。
日本は世界的に見ても平均長寿が長く高齢者が多い国です。
それは日本の医療のめざましい進歩と保険制度や医療機関の充実により
日本人の長寿化が進んでいるのです。
しかし、高齢化社会が進めば高齢者の独り暮らしが増えて、高齢者の孤独死といった問題につながります。
昔のように一緒に暮らし看取る家族がいないため、孤独で亡くなる方が増えてくる現状なのです。
それは地方に住む親元を離れ、進学や就職の為大阪や東京などの都会に出る子供が多い現代社会なので、このような結果になるのです。
少子化で遺品整理する人も少ない
また、少子化も社会問題です。
昔は兄弟姉妹が3人や5人というのは珍しい事ではありませんでした。
むしろ一人っ子の方が珍しかったのですが、今は子供の数が二人というのが一番多く次に一人っ子の数が急増しています。
このように状況からも、日本は少子高齢化社会のなか子供だけで両親の遺品を整理する事が困難な事が分かります。
戦後は物が豊富にある時代
また、昔と違い物が豊富にあるというのも遺品を整理するのに困難な状況を作り出しています。
昔は洋服は上の兄姉のお下がりというのは珍しいことではなく、破れると繕ってもらいまた着たものです。
しかし、今は大量生産、大量消費社会となり安価で品物も良い物が多く出回り、必要でもないけれどとりあえず買う、お買い得だから買うという人も多くいます。
それだけ、昔と違い人は多くの物を所有するようになったのです。
故人の所有物は昔に比べて多い
今の日本の社会では遺品の整理を遺族だけでするというのはなかなか難しい事になってきました。
今のように核家族化していないので、遺品を整理するといっても故人の持ち物だけで良かったのです。
それも、昔は今のように物が豊富にある時代ではなかったので、物の数が少なく、またそれらの物も貴重なものだったので、譲り受ける人も多くいました。
洋服や鞄、靴など身につける物や、食器や鍋、包丁などの台所用品など日常生活に使う日用品のようなもので使ってはいるもののまだ使えるものは捨てずに誰かが使い譲りうけたもので、むしろほしいと思い人が多かったのです。
そのため、あまり処分するという事は少なかったのです。
しかし、今は違います。
特別価値のある物や、高価な物でもない限り、大量生産されているものをほしいという人はあまりいません。
そのような物は、全て処分しなければいないのが現代です。
遺族だけで遺品整理
今まで生活していた物を整理し処分するというのは大変な作業になります。
引っ越しでも一人の荷物は多くあります。
家電もテレビ、冷蔵庫、乾燥器、洗濯機エアコンと大きな物から、電子レンジ、掃除機、電気スタンド、炊飯器など上げたらきりがありません。
また、衣類関係や布団、カーテン、カーペットと処分する物は多いのです。
それに加え、すぐに処分しなければいけない生ものもあります。
処分するにしても、故人が住んでいた地域の自治体にはそれぞれのゴミ出しのルールがあります。
そのルールにあった出し方をしなければいけません。
近年需要が増えてきた遺品整理業者
日本はこれからますます高齢化社会になると予想され、遺品整理会社や遺品整理サービスを行う便利屋や買取業などの需要が高まると考えられ、が増加傾向にあります。
また、新たにビジネスを始める会社や、これまでの業務にプラスして新たに遺品の整理を始める会社など、新しいビジネスとしてとらえられています。
日本の少子高齢化社会を考えると、残された遺族だけで遺品の整理、処分、片づけをする遺族がだんだんと少なくなっていくことは間違いないでしょう。
いくら長寿化が進んでいるとはいえ、いずれは遺品を整理をする時がくるわけですから遺品の整理を必要とする人は確実に増えるのです。
こういったニーズから遺品の整理をする会社が増加することも納得出来ることです。
しかし、このように会社が増えると良い会社ばかりでなく、悪質な会社が現れることも避けられないことです。
作業をする人にとってはただの物かもしれませんが、遺族にとっては大切な思い出の物を粗略に扱ったり、ゴミなどの処分の仕方がいい加減で、作業後に近隣住民に迷惑をかけていまったりすることもあります。
また、最初の見積金額が安くても、追加料金という名目で新たに請求されたりとトラブルがある会社も多いので注意が必要です。
遺品を整理する仕事は新しいビジネスであるため、まだ専門的な知識と技術、経験を持たない会社も多くあり、そのため適切な対応ができずにトラブルとなることがあります。
そのようなトラブルに巻き込まれない会社の選択も重要です。
遺品業者の利用のメリットとデメリット
遺品の整理を速やかに終わらせたいと思えば会社に依頼することが一番です。
故人の住まいが賃貸であった場合は、早く部屋を引き渡さなければいけません。
長引くとそれだけ賃貸料がかかり負担になります。
また、遺族が遠方に住んでいたり、仕事が多忙で時間を作ることができなかったり、遺族が高齢で作業が困難という場合があります。
このような場合にはまとまった時間を取ることが難しいため、会社に依頼することが必要です。
依頼することで精神的に楽になる場合もあります。
箪笥やペット、冷蔵庫やテレビなどの重い家具や家電の移動や、思い入れのある品物の整理や処分は精神的にも肉体的にも辛い作業です。
その作業を決められた日時に片付けなければいけないというのは強いプレッシャーにもなります。
業者によっては遺品の供養をしてくれるサービスを行っていることもあり、そのサービスを受ける事で気持ちの整理を付けることもできます。
また、孤独死、自殺、事故現場などの悲しい状態でない場合でも、故人が永く住んでいればあちらこちら痛んでいたり汚れていたりするものです。
それらも、できるだけ現状回復するサービスもありますから利用すると良いです。
このような事をしてくれる会社は頼れる存在で、少しでも遺族の負担を軽減するのに役立ちます。
しかし、これらのサービスを利用するには無料というわけにはいかず、費用が発生してしまいます。
遺族だけで作業をする場合は、自治体のゴミ袋代や粗大ゴミ処分費用、掃除をする時の洗剤や除菌シート、紐などわずかな金額で済ますことができます。
整理をする内容にもよりますが、費用がかかる場合もあるので遺族同士で相談することが必要です。
また、自分で作業をするような納得いく作業を求めるのは難しいですが少しでも後悔がないようにしたいものです。
例えば、作業前の打ち合わせが十分に出来ていないと、大切な遺品を処分されたり、追加料金を請求されたりする場合もありますから事前の打ち合わせは大切です。
後悔しないために
大切な故人の遺品を整理することは、人生のなかでそう多い事ではありません。
しかし、整理後にああしとけばよかったと思うような後悔はしたくないものです。
そのためには、自分の手で納得しながら整理することが一番です。
もし、後で後悔することがあっても自分がした事であれば、諦める事ができますが、他人の手となると不満になります。
現実にはそのような事をすると費用は抑えられても、多くの時間と労力は必要となりますから、可能に出来る人は少ないものです。
できれば、作業人が遺品の整理をする時には立ち合う事が後悔しないため一つの方法です。
いくら、経験豊富で高い技術と知識を持っている作業人でも、遺品となると処分するかどうかの適切な判断をする事は無理があります。
その判断を適切な物に導くためには遺族の判断が欠かせません。
また、作業人も大変な作業なので、長くしているとつい遺品を荒く扱う場合もあります。
しかし、その場に遺族がいれば遺族の手前そのような事も起こりにくくなります。
作業人に任せっきりにせずに、立ち合う時間をつくると後悔が少なくてすみます。
多くの業者の中から選ぶには
遺品の整理を依頼する需要が増えた分、業者の数も増えそれだけ多くの中から選べるという事は利点もありますが、その中から良い業者を選ばなければいけないというのは迷うものです。
まずは、無料見積をとり相見積をする事です。
多くの相見積を取ると大体の金額が分かってくるものです。
多くの会社のスタッフと接するうちに要領が分かってきて会社を見る目も養われてきます。
インターネットでの口コミの評判やトラブルもチェックが必要です。
遺品整理は人間性が大切
遺品を整理するという仕事には特別な資格が必要というわけではありません。
遺品を整理する事自体に免許はありませんが、遺品を整理する作業の中で不用品を処分する場合は、一般廃棄物収集運搬業許可が必要になります。
遺品を不用品として処分する時に不法投棄などで遺族に迷惑をかける事はもちろんいけない事ですが、それ以上に、大切な人を亡くされた悲しみの中のご遺族に寄り添う気持ちを一番大切にしたいと思っております。
その思いが、作業する態度にも表れると考えています。
お客様に満足頂けるサービスを
遺品整理という仕事は一つとして同じものはありません。
同じような生活環境や家族関係、年齢の故人でも、全く違います。
そして、遺品という物を扱う仕事でも一番人との関わり、絆を感じる仕事だと考えています。
そのようななかで、お客様に満足いただけるような作業とサービスを考え、提供していきたいと思っております。