遺品を整理するということに対する考え方
人は生きている内にさまざまな物を手に入れ、それを所持しながら人生を過ごしていきます。
時には手放したり、処分したりして縁がなくなる物もありますが、それでもまたすぐに、新たに取って代わる物ができ、やはり一定数の品物を持ちながら生きていくことになるでしょう。
当然のことながら、人生を終えた時に、持っていた品物がまったくないということはなく、何らかの品物が残されます。
これを、一般的には遺品と呼び、残された遺族が整理することになります。
年齢を重ねた者から順に天に召されるとは限りませんが、大体において子が親を送ることになるため、親としては、子が自分の持っていた品を遺品整理してくれると考えておくといいでしょう。
その際に大きな問題になるのが、昨今、親と子が別々に世帯をもって、それぞれの生活を送っていることです。
子供にとっては生まれ育った家ではあるものの、結婚して家を出てから何十年も経ってしまうと、どこに何があるのかわからず、遺品整理をすることの負担がかなり大きくなります。
この事実を踏まえた最近の傾向として目立つのが、亡くなった後にできる限り子どもに負担を掛けないようにしたいと考える親が増えたことです。
その結果、生きている間に持ち物を整理したいという、生前整理のニーズが高まってきています。
生きている間に行うメリット
生きているうちに持ち物を整理することのメリットは、自分でやりたいようにできることと、子どもに迷惑をかけずにすむことの二つの要素が大きいと思われます。
大阪市のような大都市であれば、生前整理がしたいという依頼を持ち掛けた場合、それに応えてくれる会社が多数見つかりますので、まずは信頼できるところを探して、どのように進めればいいかを相談するといいでしょう。
こまごまとした持ち物をどうするかは、大部分が自分の決断次第となりますが、もしかすると今のうちから処分できるものが多数出てくるかもしれません。
いつか着るかもしれないと残していた洋服や、いつか使うかもしれないと思って残しておいた品物の数々、また、記念に残しておいた品物だとしても、改めて見てみると、これは処分してもいいかなと思えるものが出てくるかもしれません。
これまでは、これからもずっと生きていくという前提の下で、持ち物を所有するか処分するかを考えてきました。
けれども、これが自分が亡くなると考えたときの持ち物の整理だとすると、後に残された子どもが最終的な処分をしやすいように、自分がまず整理しなくてはと考えるようになるでしょう。
そうすると、必要最低限の物を残すようになり、突き詰めていけば、もっとも大事だと思える物だけが残るということになります。
大きな物や重い物は任せてしまおう
大阪市にある生前整理のお手伝いをしてくれる会社に助太刀を頼むと、大きな物や、重い物で処分したい品々ができた場合は、処分だけでなく、家から搬出するところからすべてやってくれます。
大きいから、重いからという理由でそのままにしていた家具や家電には、すでに不用になっている物もあるかもしれません。
さらに家具の場合、中に入っていた物を整理して少なくすれば、ますますガラガラになってしまい、必要だった家具そのものが必要なくなることも、珍しくないでしょう。
カラになった家具は軽くなりますし、嵩高いという理由で家人による搬出ができなかった物も、スタッフがスイスイと運び出してくれます。
使わなくなった重い家電も同様に運び出して不用品回収してくれますので、家の中がどんどん片付いていくと思われます。
物を減らすところから始まり、作業が進むと、今度はそれらを入れていた箱物がいらなくなり、さらに整理が進むといった具合に、次々と片付いていく可能性が大です。
こうして片付いていくと、いかにいろいろな物を持っていたかを実感するとともに、亡くなることを意識したとき、残しておくものはそう多くなくていいということに気付く人は多いのかもしれません。
残された時間をスッキリ、シンプルに暮らす
それぞれの考え方にもよりますが、生前整理をしようと思い立つ年齢でもっとも多いのは、70代くらいではないかと思われます。
子供が巣立って家庭を持つことで、孫にも恵まれ、夫婦二人の生活、もしくは一人暮らしが定着している高齢者世帯です。
毎日が穏やかに過ぎていく中で、この先に待つお迎えについて考えることも増えてくるでしょう。
配偶者に先立たれている人は、余計に考える機会が多いかもしれません。
そのとき、今のうちに自分で身の回りを整理しておこうと考えるのだと思われます。
亡くなったときのことを考えて始めた身の回りの品々からの整理作業も、専門スタッフがいる会社にお願いして本格的に着手したら、終わった時には必要な物だけが残る生活空間になっています。
こまごまとした物が減るのはもちろん、不用になった家具や家電までも処分してしまい、部屋がすっきり広くなっている可能性もあります。
部屋がすっきりすると、気持ちまですがすがしくなってきますので、残された時間を広い空間で、最小限の持ち物をもってシンプルに暮らしていくことができるでしょう。
一度思い切って大掛かりな整理をしてしまうと、今後は物を増やさないようにしようと考えますので、この先、持ち物が増えていくことはないと思われます。
最終的には、自分が亡くなってから子供が遺品整理を行おうとした時には、最後まで使っていた必要最低限の家具や日用品、そしてもっとも大切にしていた品だけが残っているということになります。
子供にとってのメリット
子供としては、親が自分で生前に整理をしておいてくれれば、残された品は生活するにあたって必要だった物と、大事にしていた物という二つのカテゴリーに完全に分類できます。
日常生活に必要だった物は、最終的には使い道がなければ処分することになります。
一方、大切にしていた品に関しては、形見として残す場合もあれば、故人にとって大切であり、家族には特に価値は見いだせないということになれば、お焚き上げなどの供養をした上で処分することになるでしょう。
子供が行う分には遺品整理という形になりますので、こちらも専門のスタッフがきてくれる会社にお願いするのがおすすめです。
ただ、親が生前に整理作業に着手してくれているのと、何もしていないのとでは、子供の遺品整理作業にかかる時間に雲泥の差が出ます。
当然のことながら、生きている間にすっきり整理しておいてくれた方が、子供の負担が軽くなるのは確実です。
しかも、その軽減度はかなりのものがあると言えるでしょう。
何がどこにあるかが分からず、とにかく何もかも引っ張りだして、いる物、いらない物に分けなければならない状況は大変です。
その点、自分亡き後、明確に処分することとしている物と、残された家族で形見分けしてもらえる物、そして供養して処分してほしい物とに分けられていれば、作業はほとんど苦労することなく、とんとん拍子に進むと思われます。
残された者に負担をかけないことが大事という考え方
生きている間に、自分で自分の持ち物を整理するという行動を取る人が増えてきたのは、残された者に負担をかけたくないという思いが一番の動機です。
残された者は自分にとってもっとも大切な家族であり、その家族の迷惑にならないようにしたいという、強い思いを持つ人が多くなったということでしょう。
それは、離れて暮らしているからということもあると思われます。
また、子供の数が少ないため、一人の人に集中的に負担をかけてしまうことになるからという理由もあるでしょう。
どちらにしても、遺品を整理してくれる人は自分にとって大事な人であるだけに、その人のことを思って、大変にならないようにしておきたいという気持ちが、生前整理を定着させたといえます。
自分で自分の持ち物を整理するのは当たり前のことですが、これが自分が亡くなるということになると、従来であれば、残された者がやるのが当たり前という考え方でした。
この発想を転換させるのに一役買ったのが、整理作業を楽にしてくれる専門スタッフがいる会社の出現だったことは確かです。
大阪市には複数の選択肢がありますので、インターネット上で評判のいいところを探したり、実際におこなった人がいれば、その人に紹介してもらうのもいいでしょう。
きちんと片付けておけば、いつ、最期のお迎えがきても慌てずに済みます。
きちんと身辺を整えておけば、意外とお迎えが来るのはまだまだ先になるかもしれませんから、その時は物を減らした快適な空間で、毎日を過ごせることになります。