需要の高い遺品整理と国家資格とは

高まる遺品整理の需要

人々が求めるサービスは、その時代時代で大きく変化しています。
10年ほど前は、高齢化社会が急激に進んだことにより、医療サービスや福祉サービスの需要が急激に高まりました。
今でも医療サービスや福祉サービスの需要は高いものの、それに加えて遺品整理の需要も高まっています。
これまで遺品といえば遺族が整理するものでしたが、少子化と超高齢化社会が急激に進んだ結果、お亡くなりになる中高齢者が増えているのに看取る遺族が少なくなっていることをご存知でしょうか。
また、生涯独身率が上昇したことで身寄りのない独居高齢者も増え、それまでまったく疎通のなかった縁者や賃貸物件を貸していた大家さん、行政が遺品を整理するケースが増えているという現実があります。
遺品を整理したくても人数がいないため大変、それほど縁があったわけではない故人の遺品を整理するのが負担であると感じる方が増えています。
このような状況が広がった結果、遺品整理サービスを求める声が高まり、その声に応えて弊社もサービスをスタートした次第です。

遺品とは

遺品とは、故人様が遺された財産のうち、不動産などを除いた動産などすべてのことを指します。
金品や銀行の預金通帳などの貴重品のほか、写真や手紙などの思い出の品もすべて遺品として扱われます。
故人様の趣味の品や趣味の道具、コレクションなども当然遺品です。
そういった貴重品や思い出の品でなくても、衣服や布団、テレビなどの生活家電、いつも使っていた家具類なども遺品です。
一般的には遺品とは思われない食料品や食器類なども、故人様が遺されたものならすべて遺品として丁寧に扱わなければなりません。
金品や銀行の預金通帳、印鑑などは、遺産相続を行う必要があるため当然ご遺族の手元に残しておくべきものです。
それ以外の遺品をどうするかは、ご遺族に判断していただくことになります。
弊社では、ご遺族の意向に沿って、形見分けするもの、処分するもの、供養するものに仕分けいたします。

遺品整理で重要な仕分け

遺品の整理を行う際、もっとも重要な作業がこの仕分けです。
ご遺族で形見として引き継ぐものを確保し、ご遺族にお尋ねしながら供養するものを選別します。
後に大量の不用品が残されることも多く、これをどのように処分するかが業者の腕の見せ所です。
不用品であっても家具など買い取れるものもあれば、衣服などリサイクルできるものもあり、財産として判断することができず処分するしかないものもあります。
不用品と思われていたものであっても、その中に重要なものが含まれていることもないわけではありません。
重要なものがあったとしても、一度廃棄してしまえば取り返しがつきません。
また、一般的な品であっても、ゴミとして捨てることに抵抗を覚えるご遺族も多く見受けられます。
その場合、供養するものとして仕分けし、供養を行った後で適切に処分する必要があります。
どちらにしても、遺品はゴミとして簡単に捨てられるものではありません。
どのように仕分けをするかは、担当するスタッフの力量にかかっています。

遺品にも市場価値が

使い道がないように思われる遺品であっても、特定の市場では価値あるものとして流通していることがあります。
特に、趣味のコレクションなどは、素人にはわからなくても好事家から見れば非情に高い価値があることも少なくありません。
また、普通には価値がないと思われているブラウン管テレビのようなものでも、中古市場があり買取できるものもあります。
処分するしかないと思われる不用品の中から、価値あるものを見つけるのも弊社の仕事の一つです。
目利きができるスタッフがいるかどうかで、トータルの費用がかなり変わってきます。
また、ご遺族がうかがいしれない形でヘソクリをされている故人様も少なくありません。
中古家電やタンスの引き出しの裏、人形などから、ヘソクリが出てくることもあります。
ゴミ処分場などで貴重品が見つかるのは、そのような事情もあるのでしょう。
こように見ると、遺品を整理するにはかなり専門的な知識が必要であることがおわかりいただけるのではないでしょうか。

注目を集めている遺品整理士

遺品を扱うプロといえば遺品整理士です。
多くの資格がある中、いま注目を集めている資格の一つです。
遺品を納得いただける形で整理するには、故人様の大切な遺品を扱うための心構えを持ち、ご遺族の意見を丁寧に汲み取る配慮を備え、それぞれの遺品の価値を判断する適切な眼力を持っていなければなりません。
その上で、価値あるものはご遺族の手元に届け、処分するものは市区町村のルールに則り処分し、供養しなければならないものはご遺族の要望に合わせて供養を行います。
そのためには、一般的なマナーの他に、市区町村のルールや不用品の廃棄についての知識、さらに宗教についての知識を身につける必要があります。
これだけの知識が必要とされるのだから、きっと国家資格なのではないかと思われる方も少なくありません。

遺品整理士は国家資格なのか

ご遺族にとっては何物にも代えがたい遺品を扱うプロですから国家資格に違いないと思われるのも当然ですが、現在は認定協会が認定している民間資格の1つです。
認定協会や業界全体で国家資格化に向けて官公庁と打ち合わせていますので、将来的には国家資格の1つになるであろうと予想されます。
日本の官公庁は手続きを重んじる気風があるため、遅々として進まないように見えたとしても水面下では着実に物事は動いているものです。
現在のところ、国家資格ではないもののそれに準ずるものとしての役割を果たしていることは確かです。
業界の健全化に向けて弊社も協力を惜しみません。

遺品整理士は優良業者を見極める目安

今のところ、遺品の整理を依頼する場合、安心して依頼できる業者を見極める目安として役立っていることは間違いありません。
ニーズに合わせて異業種から多数の業者が参入しているため、お客様が安心して依頼できる業者選びが難しくなっています。
資格を持っている業者を選べば安心という流れになれば、お客様が格段に利用しやすくなるはずです。
選びやすさと利用しやすさは比例するものではないでしょうか。
ベンチマークとしての資格があることで、お客様が選びやすくなるだけでなく、業界の健全化にも資するものと存じます。
これからは、さらなる地位向上と、ブランド力・認知度のアップが必要になってくるでしょう。
それには、多くのメディア等で取り上げていただくのが一番かもしれません。
もちろん、弊社でも、お客様に信頼いただける仕事をすることで、ブランド力・認知度のアップに貢献いたします。

資格を持つプロに依頼するメリット

資格があるからといって、すべての業者が同レベルのサービスを提供しているわけではありません。
しかし、ある一定ライン以上のサービスを提供してくれると期待することができます。
資格を持つプロに依頼するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
遺品を整理するには、まず強靭な精神力が必要です。
そして、大量の遺品を仕分けし・処分するための体力も必要です。
強い精神力と十分な体力がなければ、思うようなに整理することはできません。
故人様1人当たりのご遺族数が減少傾向をたどっている昨今、ご遺族だけで遺品を整理するのは大変なことです。
故人様の死により精神的なショックを受け、葬儀や告別式などで体力を消耗している時にはなおさら大変でしょう。
プロに依頼することでその負担の軽減することができます。
これはかなり大きなメリットなのではないでしょうか。

スピーディーに整理できる

持ち家の場合は長い時間をかけて整理することも可能ですが、賃貸物件の場合は早急に退去することを求められることもあります。
大家さんから退去を求められれば、葬儀・告別式を終えてすぐに整理に取り掛からなければならないこともあります。
何日も時間をかける余裕はなく、途方に暮れられる方も多いのではないでしょうか。
プロを擁する弊社にお任せいただけば、定められた期間内に適切に整理することができます。
これは大きなメリットなのではないでしょうか。

どの遺品も大切にされていた品々です

最近では、遺品の供養を要望されるご遺族も増えてまいりました。
故人様が使われていた遺品は、どれも大切にしていた品々だから無下に捨てることはできないとご遺族がお考えになれるのは普通のことです。
そのまま捨てることはできない、しかしどうすれば良いのかわからないという場合も資格を持つプロにお任せください。
認定協会の養成講座では、ご遺族への配慮の大切さとともに、供養に関する知識も学びます。
遺品の供養は比較的新しい風習ですが、ご遺族のお気持ちが安らかになるのであれば必要なことです。
供養に対する知識を持ち、寺院やご僧侶との折衝をご遺族に代わりいたします。

遺品整理も多様化の時代に

世の中は多様化の時代だと言われていますが、遺品整理も多様化の流れと無縁ではありません。
ご遺族の要望は一様ではなく、それぞれ疎かにできるものではありません。
満足できるサービスを提供するには、それなりの知識と経験が必要です。
ご遺族の要望に応えられるよう、これからも弊社ではプロの育成と業界の健全化のために遺品整理の国家的な資格が誕生することを応援いたします。