遺品整理を依頼する時に気になるのが料金の相場

社会のニーズにより急速に増える遺品整理専門業者

現在の日本は少子高齢化社会の上、核家族化も進んでいる事から独居老人の数も増えてきました。
このため、遺族が遠方に住んでいる場合が多く、葬儀や法事、役所や行政の手続きや届け出などが忙しく故人の遺品を整理する時間が取れないという場合が多くなりました。
遺族の気持ちがまだ遺品を整理する気力が出てこないなど、精神的に弱っていてなかなか作業が出来ないという事もあります。
しかし、故人の住環境が賃貸アパートや賃貸住宅であった場合は、速やかに遺品を片付け退去手続きをしなくてはいけません。
このような時に利用するのが遺品整理業者です。
これからも、このような社会状況は続くと考えられ、ますますこの業種を専門とする業者は増え続けると考えられます。

遺品整理は重労働

遺品を整理するという仕事は、大変神経を使い、肉体的にも重労働なものです。
単に物を必要な物と処分する物に仕分けし、処分する物を廃棄するという簡単な物ではありません。
遺品にはその一つ一つに、故人の思いと遺族が故人を偲ぶ思いがあり、手に取ると辛い思いがこみ上げてきます。
引っ越しや自分の部屋の片づけのようにポンポンと要らない物をゴミ袋に入れるというわけにはいかない大変な作業です。
故人を思う気持ちが邪魔をしなかなか作業が進まないのに、しなければいけない事は山のようにあります。
故人が生前使用していた物を、全て住居から搬出しなければいけないのです。
中には、女性で運ぶのには無理がある箪笥やベット、食器棚、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などあります。
故人が高齢であれば、物を大切にする精神からきっと物を捨てずに取っておられ、こんな物までというような物が大量にあるはずです。
衣類、新聞、雑誌、生活用品など気が遠くなるような量のはずです。
それらを、故人が住んでいた自治体のゴミの処分方法に合わせて、ゴミを分別し、指定されている場所と日時に出さなければいけません。
粗大ごみや、家電リサイクル法によりテレビや洗濯機、衣類乾燥機、冷蔵庫、エアコンなどはそれに従い処分しなければいれません。
もし、いい加減な処理をしてしまうと、残置され近所の人たちに迷惑をかけることになり、故人の名誉を傷つけることにもなりかねません。
遺品を全て搬出した後も、綺麗に掃除をする必要もあります。

遺品整理業者に依頼するには

遺族にはそれぞれの事情があり、このような作業を遺族だけでするという事は無理があります。
最近では多くの場合、このような時は遺品を整理する業者に依頼します。
インターネットで調べると多くの業者がホームページで、仕事やサービスの内容、写真付きで作業前と作業後を載せ、作業内容も分かるようになっています。
ホームページをみると、その業者が得意とする点や、遺族が必要としているサービスの有無も分かります。
電話やメールで簡単に問い合わせる事も出来るので簡単です。

遺品整理業者の選び方

インターネットで調べると遺品を専門に整理する業者が多くてどの業者を選べばいいか迷ってしまいます。
まず、業者のホームページを良く見ます。
会社概要を見れば、その業者がどのくらいこの仕事をしてきたかが分かります。
いくら日の浅い業種といってもトラブルがあれば続けることは不可能ですから、目安になります。
作業手順がしっかりしていて、写真付きである事も重要です。
また、利用者の声も写真付きだと安心です。
その他には、口コミなどでトラブルはないか、悪いうわさがないかなどもチェックするとよいでしょう。
時間がないから、見積もりを依頼する時にメールを使いがちですが、電話をかける事をお勧めします。
電話応対でその会社の雰囲気も分かり、丁寧な対応であれば社員教育も行き届いている証です。
遺品を整理する作業は細やかな配慮が必要なので、スタッフが気持ちのよい応対をすれば良い業者と考えて良いです。

気をつけたい遺品整理業者

遺品整理をする為に必要な許可証はないのですが、作業の中でリサイクル業や回収業が併用する場合があり、それには許可証が必要ですから、ホームページで許可証を持っているか確認する事が大切です。
例えば、一般家庭の不要品を廃棄処分するには一般廃棄物収集運搬許可証、中古品の売買には古物商許可証です。
また、料金の内訳やシステムが明瞭なのかという事です。
料金について色々と尋ねた時に曖昧な答えしか返ってこない時は、作業後に別料金を請求される場合もありますので確認をし、不安があれば避けた方が良いです。

遺品整理業者の基本的な仕事

業者にはどのような仕事をしてもらえるのか知りたいものです。
遺品を形見や必要な物と処分するものに分けます。
処分する物は法に従い責任を持って廃棄処分いたします。
そして、最後に片付いた住居を清掃します。
しかし、その仕事は奥が深いのです。
遺品は遺族にとって単なる物ではない為、丁寧に扱わなければいけません。
しかし、丁寧に扱うからといって時間がかかってもいけないのでスピーディーに作業を進めます。
遺品は故人を物語るものです。
遺族も知らなかった物も多く出来るので、遺族の気持ちにも配慮が必要です。
また、遺品は遺産でもあります。
片づけをしていると思わぬ所から価値のある物も見つかります。
そのような物を傷つけないように注意を払って作業をしなければいけません。
最も心がけている事は遺族の配慮です。
長い時間をご一緒するので不快な思いを感じさせないよう努力するものです。

買い取りサービス

最近は核家族化で親との同居している人は少なく、独居老人という場合が多いです。
その為、故人がどのような生活や趣味を持っていたのか知らない遺族が多く、残された遺品は大したものはないと思われています。
しかし、整理すると遺族は価値が無い物と思われている物も、実は買い取り可能な物が含まれている事もあります。
それは、遺族の所有物ではなく故人の所有物なのでその価値を知らないというわけなのです。
知らないこととはいえ、買い取り可能な物を処分してしまうのはもったいないものです。
人が亡くなると遺族には色々な費用がかかるものです。
少しでも費用の負担を少なくするためにも売れる物は現金に換えたいものです。
その事を考えると、買い取りサービスをしている業者を選ぶ事が重要です。
もし、その業者が多くのリサイクルを扱っているのならば、家具や家電も買い取ってもらえる可能性が高いので、どのような品物を買い取っているのかも調べると良いです。

特殊なケースも

社会問題になっているのが、独居老人が人知れずに死を迎えていた孤独死があります。
このような場合の他にも、自殺や事件に巻き込まれたなど遺族にとっては受け入れがたいような状況で死を知ることもあるのです。
現実を受け入れないまま、葬儀などをして遺品を整理するというのは辛い事です。
しかも、ご遺体が大変な状態で発見された場合は、いくら肉親でもそのような状態の住居で遺品を整理し、清掃する事は不可能です。
業者にはそのような特殊なケースにも対応するサービスがあります。
プロの技術により、原状回復の為の清掃や修理、リフォームを行います。
また、そのような場合でなくても、入院や介護施設に入居されていて、長く掃除をせずに放置されていたような住居も綺麗に清掃してくれます。

気になる作業料金の相場は

遺品を整理するのは大変な作業なので業者を利用する事を決めても、気になるのが作業費用の相場です。
相場よりもあまりにも安いとその作業内容に不安がありますが、支払う金額は適正な価格でありたいものです。
そのためにも、相場を把握する必要があります。
インターネットで調べてみても、業者によって金額もまちまちで、決まった金額がありません。
どれも、一部屋の費用とし金額が表示されていても金額の幅に差があり大まかな感じで、迷ってしまいます。

一般的な費用の内訳

業者によって費用の内訳は違いますが、一般的に作業に携わるスタッフの人数として人件費があります。
作業内容といて、遺品の仕分けや捜索、ゴミの分別、梱包、搬出、処理費用、清掃があります。
作業環境もそのままで作業をする事が困難な場合は補強が必要となり、特殊なケースの場合もあります。
搬出の量によりトラックの台数があります。
このようにして費用を算出します。
この事を考えて、依頼する作業の内容と比較しどのような費用の内訳になるのかを知る事が大切です。

オプションのによって料金の差がつく

遺族の要望によっては、一般的な作業の他に別のサービスを依頼する場合もあります。
その場合は、当然料金に差が出てきます。
例えば、特殊清掃では普通の清掃とは異なり、特別な技術と方法で作業をするので金額は高くなります。
また、遺品を供養する事をご希望の場合も、遺族が望まれる供養の仕方や量によって金額にも差が出てきます。

遺品整理業者に依頼する仕事の内容を確認

費用を考えなければ、業者に全てを任せることもできますが、そうなるとかなりの金額が予想されます。
費用を抑えることを考えれば、遺族で作業ができる可能な範囲で片づけなければいけません。
そして、遺族間でよく話し合う事も必要です。
業者にどのような内容の作業を依頼するかによって金額が変わるからです。
時間があれば、遺族がそれぞれ自分達の都合の良い日時に遺品を整理し、最後の回収と遺品の供養を依頼するのか、清掃と原状回復だけを依頼するのか、業者に手伝ってもらいながら遺品も整理し、不用品を回収処分もしてもらうのか、など、様々ケースが考えられます。
遺族で費用として出せる金額と、作業内容を確認しする事が大切です。
そうすることで、遺族間のトラブルも減り業者に依頼する際もスムーズに事が進むはずです。

無料見積もりを依頼する前に

多くの現場を経験しているプロでも、見積が困難なほど散らかっていると最初に査定した金額よりも、作業後には高い金額となる場合もあります。
そうならないためにも、見積を依頼する場合には査定しやすい状態に片付けることをお勧めします。
そうすることで、最初の見積金額に差があまり出ないので後でトラブルにならずにすみます。
また、買取を希望する物も初めからわかると買い取り金額を費用から引いてもらえるので用意する金額の見当がつきます。

トラブルにならない為に

出来れば、遺族で話し合い誰かが作業に立ち会うようにしたいものです。
遺品の仕分けには遺族の判断が必要だからです。
それは、他人には分からない遺品の思いがあり、いくら多くの現場を経験してきた業者でもその判断には迷います。
大切な遺品を処分されないためにも、遺族の判断は必要です。
また、作業終了後の状態を確認することも大切な事です。
遺品は搬出されても、住居がまだ汚れたままであれば、悪臭や害虫が発生して近所に迷惑がかかる場合もあります。
遺品の整理は搬出だけでなく、搬出後の清掃も確認しましょう。

遺族の負担を軽くする遺品整理業者

生活が便利になり、物が安価で豊富にある現在の日本では、特別裕福でなくても多くの生活用品が身の回りにあります。
それらを使っていた人が亡くなり故人となれば、全てが遺品となります。
残された遺族は故人がいままで何とも思わずに使っていた物を全て片付けなければいけないのです。
その負担を少しでも軽くするお手伝いをするのが遺品整業者の仕事です。
遺品の整理に振り回されずに、遺族が今までの生活をこれからも送れるようにするには、遺品整理業者の力がなくては無理な時代になったのかもしれません。
これからも、ますますこの仕事の必要性が高まるでしょう。