不用品回収業者を利用して負担が少ない遺品整理にしよう

昔と違う家族の形

時代が変わると社会状況も変化しそれに合わせてライフスタイルも変わります。
ライフスタイルの変化と共に家族の形にも変化が出てきました。
昔は、両親と息子夫婦、そして子供と３世代が一つの家で生活することなど珍しい事ではなく、一般的でした。
しかし、戦後は経済成長が急激に変わり、都市部へと就職場所が移り人口も都市部に集中するようになりました。
そうなると、親元を離れ都市部に就職を求める子供たちが増え、核家族世帯が多くなってきたのです。
このような環境では昔のような家族の形が少なくなり、新しい家族の形となってきています。

少子高齢化社会で子供に負担がかかる遺品整理

少子高齢化社会とは出生率は低下しているのに平均寿命が延びているため、人口全体に占める割合が子供は低下し、高齢者は割合が高くなっている事です。
今の日本は子供の割合が少ない少子化と、高齢者の割合が高い高齢化が同時に進んでいるという状況にあるのです。
昔は、多くの親戚が同じ地域に住み、何か問題が起これば親戚間で解決していました。
血縁関係も広く、協力し団結して事に当たってきました。
子供も多く人家族の人数も多いものでした。
誰かが亡くなっても親族間、兄弟姉妹で助け合い、遺品の整理も協力する事ができました。
しかし、今の日本は老夫婦世帯と子供世帯が別の地域で暮らし、親族関係も親密でなくなり、昔のように兄弟姉妹も少ない状況で親の遺品の整理をするというのには負担が多くかかります。

遺族だけでは対応できない状況

このような日本の家族の形の中で、遺族だけでは遺品の整理をする事は大変な事です。
親元を離れて遠くの地域で生活している子供にとって、仕事を休んで遺品を整理する時間をなかなか取れないものです。
また、実家の近くに親戚があったとしても、遠くに住んでいるとなかなか日頃のコミュニケーションが取れていなくて、遺品を整理するような重労働の作業を頼む事を遠慮してしまいます。
それに加え、昔は兄弟姉妹が多くいたものでしたが、今は一人っ子や二人兄弟姉妹が多く、遺品の整理をする人手も確保できません。
今は、遺族だけで遺品の整理をする事が難しい状況になってきました。

遺品整理とは

人生の中であまり経験をしない遺品を整理するという事は、理解しているようで実際にしてみると大変な作業なのです。
簡単に言ってしまえば、故人が生前使用していた物や所有していた物を、遺族の判断で必要な物と、不必要な物に仕分けをし、不必要な物に関しては適切に廃棄処分し、住居を綺麗な状態にするという事です。
しかし、これが想像以上に大変な作業なのです。
遺品には故人の思いだけでなく遺族の感情も多くある品物です。
故人と深い親密な関係であればある程、想いは深く遺品を整理する事が困難になります。
また、故人の亡くなり方にも大きく関係してきます。
若くて亡くなったり、突然の死であったりすれば、なおさらです。
仕分けをするという単純な作業ですが、仕分けの際、遺族の思いが邪魔をし処分する決断が難しく、なかなか進みません。
遺族としては、全ての物を保管したいのでしょうが、そうはいかないのが遺品を整理する難しさです。
遺族の感情だけでも大変なのに、遺品は量と種類の多さが遺族の負担を大きくしてしまいます。
多くの量と種類を仕分けし、大量の不用品となった物を適切に処理する事は簡単にいかない作業です。

遺品整理で気をつけたい事

遺品を整理するタイミングには特に決まりはありません。
多くの場合、遺族の気持ちを優先する事が多いようです。
しかし、故人が賃貸住宅に住んでいた場合は、大家や不動産管理会社との話し合いか、賃貸契約の条件で確認しながら、いつまでに退去するかを決める必要があります。
その場合は、速やかに遺品の整理を行いましょう。
遺品の中身も確認する事が大切です。
故人の家にある物が全て故人の所有物とは限りません。
もしかすると他人からの借り物もあるかもしれません。
また、捨てても構わない物と思っていても他の遺族にとっては大切な物という事もあるので、処分する時には確認が必要です。
いくら日頃付き合いがなかった親族とはいえ、遺品は遺産ということもあり中には高価な物もあるので、形見分けなどで揉めることもあります。
遺族が知らない現金や、有価証券、預金通帳、貴金属、宝石もある場合があり、勝手に遺品の整理をすると後でトラブルになる場合もあります。
遺品を整理する前には、故人の生前の生活ぶりや遺品に対しての遺族の認識を話し合い、理解する事がトラブルの回避となるのです。

ゴミの処理

遺品を仕分けする事も大変な作業ですが、不用品となった遺品を適切に処理する事も大変な作業です。
遺族にとっては、不要品として仕分けされた遺品でも、ごみとして扱われ処分されます。
環境問題もあり、どこの自治体もゴミの減量化には力を入れています。
特に、大阪は天然資源の消費を抑制し、地峡温暖化の防止、環境への負荷の低減のためごみの分別収集に力をいれ、リサイクルを推進しています。
そのため、分別収集対象品目は普通ごみ、資源ごみ、容器包装プラスチック、古紙・衣類とあり、それぞれの品目対象外のごみが混じっていると啓発シールが貼られ残置されます。
細かいごみ分別と排出ルールの徹底を推進してリサイクル運動に力を入れているのが大阪です。

遺族で遺品整理をする場合

理想的な遺品の整理の仕方が、遺族だけで遺品を整理する事でしょう。
どこにでもある日用品でも、遺族や故人にとって大切な物というのが遺品です。
それは、第三者がどう理解しようとしても直ぐには理解できないものです。
また、故人が女性であると年齢に関係なく、他人には触れてほしくないデリケートな品物もあります。
趣味の物などは、故人しか価値の分からないものもあり理解できない複雑な物も多いものです。
そのような物の大切さは、遺族しか理解できないものです。
故人の名誉を守り、遺族の気持ちにも傷つけない整理の方法は遺族で遺品を整理する事でしょう。
この場合は、人件費などかかる事がなく、遺品を仕分けする際の袋や箱、不用品を処分する時に使う自治体指定の袋や紐、粗大ごみ回収費用、掃除用具ぐらいなので、一番経済的でしょう。

業者と遺品整理をする場合

遺品の仕分けは遺族では分からない部分が多く、業者に全てを任せる事に不安を感じる遺族も多いでしょう。
また、遺族だけだと故人を偲び過ぎて、作業が進まない場合もあります。
そのような時には、第三者がいることで冷静になり、作業を進めてくれるので仕分けに集中出来ることもあります。
しかし、遺品を整理する作業は遺品の仕分けだけでなく、不用品の処理もあります。
不用品には粗大ごみにあたる家具や家電もありそれらは重く大きいので、力がない女性や高齢者には助かります。
普通ゴミも遺族で処理出来る量であれば良いのですが、そうでない場合も適切に対処してくれます。
遺族の判断を必要としない部分は業者に任せることも良い方法です。

業者のみで遺品整理をする場合

多忙で時間が取れない、入院していて整理に立ち会えない、故人が賃貸住宅で引き渡しの期日があり、それまでに作業が出来ないという事もあります。
また、孤独死、自殺などの理由で遺族が整理するには精神的に負担があり、とても遺族で作業が出来ない事もあります。
このように遺族が整理することが困難な場合には、業者のみで遺品の整理をする事になります。
この場合は、事前に打ち合わせをしておかないと後でトラブルになる可能性があるので注意が必要です。
できれば、現金や預金通帳、株式証券、貴金属のような小さな貴重品は遺族で取り出した方が良いでしょう。
部屋に残された遺品の中から何を取りだすのか、買い取りするのか、不用品の処理、掃除はどの程度までするのかなど要望を伝えましょう。

遺族の負担を少なくするには

今は快適な生活を送ることが出来るぶん、おおくの便利な器具や用具があり、一人暮らしでも相当な遺品があります。
独居老人であれば、物のない時代を生きてこられたのでなかなか物を処分することができず、こんなものまでという物が多くあります。
遺族は遺品の整理の負担を軽くするために、最近では不用品回収業者や遺品整理業者を利用することが多くなりました。
また、この需要から多くの業者が参入してきています。
故人への思いも大切ですが、生きている遺族が大変な思いをして日時用生活に支障がでれば、故人も喜びません。
それぞれの業者は特色を出すために、さまざまなサービスを提供していますので、無理をせずに業者を利用することも大切です。

不用品回収業者と遺品整理業者の違い

もともと、不用品回収業をしていた業者が遺品の整理をする機会が多くなり、この分野に進出してきた場合もありますが、遺品整理業者とは少し違う点があります。
不用品回収業者は、故人の持ち物を仕分けしてくれますが、遺品として配慮が欠ける対応をする場合があります。
この場合、遺族はそんな扱いをされた遺品に接して不快な思いをする場合があります。
しかし、それは仕方がない事で、遺品としてではなく不用品として認識しているからです。
また、遺品の中にはごみとして処分するには躊躇するものもあります。
しかし、不用品回収業者はそのような物でも不用品として処理してしまいます。
遺品整理業者であれば、遺品整理士の資格をもつスタッフも在籍している場合が多く、遺品の取り扱い方や遺族への配慮もあり、遺品を供養するサービスもあります。

必要とするサービスで選択をする

多くの遺族が遺品を整理する時に業者を利用するようになり、遺品の整理を専門に行う業者の数も多くなりました。
多くの業者がいれば、それだけ遺族にとっては選択肢が増えることになり、自分達が必要とするサービスを提供する業者を選びやすくなりました。
遺品の整理は遺族でしたので、後の不用品の処分だけ依頼したいのであれば不用品回収業者に依頼すればよいですし、遺品の仕分けや供養を頼みたいならば遺品の整理を専門にしている業者を選択すればよいです。
業者に依頼するには費用もかかりますから、遺族間でよく話し合うことが必要です。

許可証の確認

業者に依頼する時に注意してもらいたい事に許可証の確認があります。
遺品は家庭からでるごみとして考えられるので、家庭系一般廃棄物にあたります。
そのため、家庭系一般廃棄物を収集、運搬するには一般廃棄物収集運搬許可証が必要なのです。
よく、産業廃棄物収集運搬の許認可をアピールしている業者がありますが、これは事業を営む事業者が排出した産業廃棄物を収集、運搬する許可であって家庭系一般廃棄物を収集、運搬する許可ではないのです。
つまり、一般廃棄物収集運搬許可証がないと遺品の整理で出た不用品を収集、運搬が出来ないのです。
この許可証を持っているか、許可証を持っている業者と提携しているのかを確認しないと、遺品が不法に投棄される可能性がありますので注意が必要です。

数社の無料見積りを取って比較検討

遺品の整理を業者に依頼すると決めた時に、どのようにして選べばよいか迷ってしまいます。
インターネットで調べると多くの業者がありますが、無料見積をしている業者があるので、まず見積を取ってみるのが良いでしょう。
こちらの都合の良い日時と場所をしていすれば、無料で見積をしてくれます。
数社の気になる業者に無料見積をとり、金額やサービス内容を比較、検討します。
担当者が一貫して最初から最後まで作業に関わっているのかも確認することが大切です。
見積時には遺族の要望を理解してくれていると思っても、担当が変わると希望したサービスを受けられない可能性もあるからです。
複数の業者から相見積をとり、担当者の対応を見て、遺族にとって最適な業者を選びたいものです。