遺品整理とは

遺品整理とは故人が生前所有していた物を整理することです。
整理することとは、遺族が形見分けとして、又は必要と思う物と廃棄処分する物に仕分けをし、故人の住居から全ての遺品を搬出し、清掃し終わる事です。
遺品には多くの量と種類のものが混在しています。
大きな物では箪笥、食器棚、本棚、ベットなどの家具や冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの家電から、衣類、パックのような身につける物、万年室、消しゴムのような小さな文房具まで全てが遺品です。
これらの物を全て処理することは大変な作業です。
遺品整理は単なる物を片付ける作業ではなく、故人を偲び送る大切なものなのです。

遺品を自治体で処分する場合

遺族にとって、遺品は特別な物です。
もう二度と会えない故人をもう一度感じることができる大切なもので、多くの故人との思い出が詰まっています。
それは、たとえどこにでも売っているような、100円ショップで購入できるような物でも、遺族にとっては他人には分からない大切な物なのです。
しかし、故人の遺品を全て保管するという事は不可能です。
整理すれば、必ず処分しなければいけないものが出てきます。
処分する方法として一般的なのは、自治体で収集してもらい、ゴミとして処分することでしょう。
大阪では、分別収集対象品目は普通ごみ、資源ごみ、容器包装プラスチック、古紙・衣類に種類がわかれています。
もし、分別収集対象品目以外の物が混ざっていれば、その袋に啓発シールが貼られ、収集されずに残置するなど、分別ルールの徹底を図っています。
そのため、正しく分別することが必要です。
また、家具や家電など粗大ゴミとして処分するものも多くあります。
その場合は、粗大ゴミ受付センターに申し込みます。
粗大ごみは、最大の辺または径が30cmを超えるもの、または棒状で1mを超えるものです。
また、家庭の引っ越しや大掃除などで一時的に多量にごみを出す場合は、粗大ごみで収集されることになりますから、遺品整理で大量にごみが出た場合は粗大ゴミあつかいとなります。
もし、粗大ゴミ扱いにしたくない場合は、小分けにして出さなければいけません。

業者を利用して負担を軽く

経済的な遺品処分の方法は、自治体に依頼することでしょう。
しかし、このような作業をするには多くの時間と労力、人手が必要で遺族にとって大きな負担となります。
仕事が忙しい、遠方に住んでいる、ゴミ出しの日時にスケジュールが合わないなど、無理な場合があります。
また、故人の住居が持ち家ならば、時間の制約もあまりない場合がありますが、賃貸であったならば早く作業を終えないと、日数がかかる分賃貸料が発生し遺族の負担が大きくなります。
このような場合は、不用品回収や遺品整理を専門とする会社に依頼する事をお勧めします。
遺族が無理な作業を、決められた日時までに完了する多くの手段や技術を持っているので、安心して任せることができます。

悪質な業者に騙されないためには

しかし、良心的な仕事をする会社ばかりではありません。
中には、遺族が深い悲しみのため適切な判断が出来ないことをいいことに、不当な契約や請求をするところもあるからです。
遺品処分で失敗しない不用品回収業者と遺品専門業者を選ぶにはいくつかのポイントがあります。
このポイントを押さえれば、後悔することがない、トラブルに巻き込まれる事の少ない遺品整理が出来るはずです。

必要な許認可をもっているか

不用品を廃棄、処分するのに必要な許可として、家庭系一般廃棄物収集運搬があります。
よく、産業廃棄物収集運搬の許可を持っていると、ホームページやチラシで掲載している場合がありますが、これはあくまでも事業者が排出する産業廃棄物以外の一般的な廃棄物を回収出来るという事です。
遺品は家庭から廃棄される一般的な廃棄物なので、これに値しません。
遺品を処分するには家庭系一般廃棄物収集運搬の許可が必要なので、まずこの許可があるのかホームページや会社概要でチェックすることが必要です。
なければ、不法投棄や適切な処理をしていない場合もあり、遺品が思わぬ形で出てきて嫌な、不快な思いをする事にもなりかねません。

家電リサイクル法を守っているのか

適切な処分をする会社はそれだけ仕事にも責任を持って行っている事になり、信用できることにつながります。
遺品の中には必ず、家電リサイクル法の対象家電があるものです。
それは、エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、衣類乾燥機、テレビです。
これらの電化製品を処理する会社に運ぶには一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。
適切に処理されると、家電リサイクル券を渡されます。
この家電リサイクル券の控えにはお問い合わせ管理票番号が記載されています。
この番号で適切に処理されているかが、家電リサイクル券センターのホームページで確認できます。
リサイクル料金は費用請求額に加算されています。
加算されていれば適切に処理されたと判断して良いでしょう。
テレビのニュースなどで、野山に不当に投棄された家電のような事にならないようにしなければいけません。
きちんと、処理をしているのであれば良心的な仕事をすると考えて良いでしょう。

ホームページで確認したい事

会社を決める時に使うツールとしてインターネットがあります。
インターネットのホームページでは色々な事が確認でき、判断することができます。
その中で、特にチェックしてもらいたい事はお客様の声や利用者の感想が掲載されているかです。
そして、依頼者の写真付きであればなおさら判断材料になります。
依頼者は大切な身内を亡くされて、気持ちがふさぎこんでいるはずです。
その中でも、ホームページに写真付きで感想を掲載して良いと許可するという事は、仕事ぶりに納得していなければなかなか応じてくれる事はありません。
それだけ、依頼者から感謝されるような仕事ぶりだったと想像することができます。
もし、依頼者とスタッフが一緒であれば、依頼者の本当の気持ちが伝わり信憑性も高くなります。
そうしたホームページをもつ会社は、信頼する仕事をすると考えても良いでしょう。

専任スタッフの必要性

トラブルを避けるために、注意してほしい事は一貫性があるかという事です。
つまり、この作業に対して専任のスタッフが付いているかという事なのです。
見積に来た時に、依頼者の要望を伝えたのに作業が始まると要望が反映された作業がされておらず、トラブルになるケースがあります。
そうなると、依頼者が満足いく作業とはなりません。
そうならないためにも、連携が取れた会社でなくてはいけません。
見積に来たスタッフが責任をもって作業終了まで立ち合うのであれば、安心して任せることができます。
特に、遺品のようなデリケートな物を扱うには必要な事です。
ちゃんと連絡が取れていないと、処分しなくても良いものまで処分される場合や、逆に処分してほしかった物が残っていたりと、トラブルのもとになります。
このような事がないようにするには、連携、一貫性が重要です。

不用品回収業者と遺品整理専門業者の違い

遺品を処分する時に考えたい事は不用品回収とするのか、遺品として回収するのかという事です。
遺族の全てが故人に対して深い思いがあるとは限りません。
中には、ある程度形見分けの品を残せば、後に残った物を不用品として処分しても構わないと考える場合もあります。
このような場合は不用品回収を専門とする会社に依頼する方が良いかもしれません。
しかし、不用品であっても遺品だと思う依頼者は、遺品整理専門の会社に依頼することが良いです。
遺品整理専門であれば、ゴミとして一緒処分することに抵抗がある、故人の愛着の品、人形、写真、仏壇、仏具など供養して処分してくれます。
また、遺品として品物を扱ってくれるので、遺族に不快な思いをさせずに丁寧に処理をしてくれます。
また、いくら処分する物でも女性に関わるものであれば男性に触れてほしくないという遺族も多いものです。
その場合も遺族の気持ちに寄り添って、女性だけのスタッフで対応してくれるサービスもあります。
このように、遺族が遺品に対しての気持ちで不用品回収を専門とする会社なのか、遺品整理を専門とする会社かを決めるとよいでしょう。

無料見積で金額とサービス内容の比較

多くの会社が無料見積を行っているので、気になる数社に見積をとります。
相見積をする事で、他社の金額とサービス内容が一度に分かり比較検討することが容易になります。
見積を依頼する時もメールなどではなく、電話をかけることをお勧めします。
電話の応対で会社の仕事に対する姿勢が分かるものです。
親切に対応してくれる会社がお勧めです。
また、見積に来たスタッフにはできるだけ要望を詳しく説明しましょう。
要望の中身で金額も変わり、トラブルも回避することができ、その時の対応でも会社の雰囲気が判断することができます。

金額ばかりにとらわれない

葬儀や法要、お礼などて多くの出費がかかります。
それだけに、なるべく出費を抑えたいと考え、ついつい金額ばかりに目が行ってしまいます。
しかし、金額があまりににも低いと、その見積金額で収まらない場合もあります。
それは、追加料金を請求されることがあるからです。
しっかりと、その金額で大丈夫なのかを考え、決める事が後悔のない遺品処分となります。