遺品とは
遺品というと形見分けをした品物を想像します。
よく、小説やテレビドラマや映画などで祖父母や両親、兄弟姉妹の形見として時計や指輪、カメラなどが登場します。
確かに形見は遺品ですが、故人が生前所有していたもの全てが遺品なので、その量は半端な物ではありません。
故人が生前生活に必要な物全てなので、家具や家電のような大きな物はもちろん、衣類、靴、食器、筆記用具、雑誌など処分する物全てなのです。
遺品を整理
引っ越しを経験した人は多くいるでしょう。
引っ越しをする時にも荷物を整理します。
整理していると必要としてい物がたくさん出てくるものです。
しかし、全ての荷物を処分するという事はありません。
遺品整理は全ての物を必要なものと処分する物に仕分けし、処分する物は全て廃棄します。
引っ越しのように住居から全ての物を搬出しますが、処分することはしません。
また、引っ越しをする際は荷物の所有者がいるのでその判断も容易ですが、遺品は所有する人は亡くなっているのでどのような物があり、価値があるものなのか、どこに収納しているのかなど分からないことが多く時間がかかってしまいます。
また、遺品には故人を偲ぶ遺族の思いがあり、処分することに躊躇してしまうものです。
遺品整理は荷物整理とは違いデリケートなもので、時間がかかってしまう作業なのです。
遺品整理をすると多くの処分しなければいけないものが出てきます。
その量は多いものなので、遺族だけで処理することが困難になり業者に依頼することを検討するものです。
遺品処分の相場はケースより変わる
遺品処分の相場はどのようなものかと、インターネットで不用品回収業者や遺品整理業者などのホームページで、処分費用を調べてみる業者によって金額の幅があり判断が難しいものです。
人にはそれぞれの価値観や生活スタイルがあり、一つとして同じ人がいないように遺品も同じという事はありません。
タイヤやオイル交換とか、網戸の取り替え、エアコンの掃除など、依頼する作業が限られているものでさえ、業者によって金額に差がある場合があるのに、遺品処分となると相場があっても、自分のケースに当てはまるか不安になるものです。
遺品処分の相場を判断することは難しいものです。
遺品処分の量
遺品を処分する料金は処分する品物の量で変わります。
量が多いと分別作業をする時間と手間も変わってきます。
分別を終えて運び出す時も、量が多いとそれだけ人手と手間もかかりますし、運搬する車両の大きさで値段も変わります。
多くの場合、住居の広さ、住民の数などから大体このくらいの量が残っていると判断し費用金額を算出します。
これはあくまでも今までの経験や統計的な平均で出されたものなので、多くの荷物がある場合と、逆にほとんどない場合では当然、金額が違ってきます。
遺品処分の内容
遺品の種類や内容も金額が変わります。
例えば、衣類、靴、食器、文房具など小さなもので重さもあまりないものと、タンスやペット、食器棚、本棚などの大きな家具や、マッサージチェアやカラオケセットなど大きな家電のように一人では持ち運ぶことが困難な品物が多ければ、それだけ人手もかかりトラックも大きな車を用意しなければいけなくなります。
中には、有害な薬品類、ミニバイク、ガスボンベ、大型金庫、消火器、バッテリー、灯油、ガソリン、シンナー、廃油、自動車用タイヤなど、一般家庭にはありそうもないものも含まれていることもあります。
それらを処分するにはメーカーや販売店に相談する必要もあり、その分費用がかかる場合もあります。
このように、遺族でさえ故人の生活スタイルや価値観が分からない事もあるので、遺品の中には想像がつかないものもある場合があり費用もかかることがあるのです。
部屋の広さ
不用品回収業者や遺品整理業者のホームページを見ると、作業料金が分かりやすいように、部屋の大きさで金額を表示しています。
引っ越し業者の作業見積によく似ています。
1LDKでいくらとか、8畳間でいくらなどです。
しかし、住居環境でも違いがでます。
例えば、作業を行う住居が1軒家やマンション、アパートの場合です。
また、作業する住居にエレベーターか階段か、何階にあるのかでも変わります。
住居の近くにトラックを停車することができるのか、それとも離れた場所にしか停車することができずに、作業員が運ばなければいけないのかなどでも金額は変わるのです。
人件費
遺品の量や内容、広さからどのくらいの人手が必要かが算出され、人件費が決まります。
遺品の量の多さや作業内容によって人手は変わりますから、多くの人手を必要とすればそれだけ金額も高くなります。
また、時間があまりかけられない場合もあります。
例えば、故人の住居が賃貸住宅で、大家や家を管理している不動産会社に住居を引き渡さなければいけない日が決められているのであれば、作業をする日はありません。
遺族の都合で指定された日にしか、立ち合う事が出来ずにその日で作業を終了させるために、多くの人手を必要とする場合もあります。
短時間で作業を終えるには、それだけ人手も必要となり人件費も多くなります。
また、作業する住居に特殊清掃を必要とする場合は、普通の住居での作業とは違い、別に費用がかかる場合もあります。
その場合は、特殊な技能や知識を持つスタッフが担当する場合は、普通の作業をするスタッフとは違い、人件費も高くなる可能性があります。
このように、故人の住居の状態や遺族の都合で人手の数も変わり、人件費の金額が変わってくるのです。
運搬費、梱包費、家電リサイクル料金などの諸費用
その他にも諸費用があります。
それはトラックでの運搬費用です。
遺族が必要と思う遺品が大きく重い物、例えば箪笥や冷蔵庫などを遺族の住居に運ぶ場合や、廃棄物を運搬する場合にはトラックを使用します。
その時、トラックの大きさ、台数、運送する距離で金額が変わります。
梱包費もかかります。
廃棄物として処分する場合も運送時に崩れないようにまとめることもしますし、遺族が形見分けとしての品物であれば傷つけないように梱包しますので、その手間と資材も請求する場合があります。
住居が賃貸であった場合や、持ち家でも売る場合など家中を傷つけないため、大型の家具や家電を搬出する際には養生を設置することもあり、その時は養生の材料費や手間が費用に加算されることもあります。
遺品の中に必ずあるといっていい家電に、テレビ、エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、衣類乾燥機がありますが、これは家電リサイクル法でリサイクル料金がかかります。
供養について
引っ越しや部屋の整理で処分する方法として、遺品の供養があります。
遺品の中にはゴミと一緒に処分されることに抵抗を感じるものが多くあります。
例えば、仏壇、仏具、神棚、写真、手紙、日記など故人が愛着を持っていた遺品はそのままでは処分することに躊躇します。
その場合も、遺品整理業者は供養をして処分するサービスを持っています。
中には、無料でサービスする業者もありますが供養するないようによっては有料の場合もあります。
それは、遺族の希望で供養しても、そのあとはゴミとして処分されるのが嫌という時はお焚き上げを行うオプションを設けている業者もあり、これも有料と無料があります。
業者によっては
買い取り金額の差で変わる
遺品の中にはまだ、十分使用可能な物や、購入してほとんど使用していないもの等、再販可能な品物も多くあります。
その場合は、買い取りサービスも行ってい業者があり、そのサービスを利用することで作業料金を抑えられることもあります。
買い取り金額にはあまり期待をしない方が良いのですが、中には遺族が知らなかった物や価値があるとは思わなかった物が買い取られ、思わぬ収入になる場合も少なくありません。
例えば、未開封であれば、ブランデーやウイスキーなどの高級洋酒などには高額で買い取られる場合もあります。
食料品なので関係ないとおもっていてもこのように買い取られることもあるのです。
無料見積で比較検討
インターネットで遺品処分をする業者を探し、その業者のホームページで今までの作業内容と金額が掲載されていますので、数社を比較し無料で相見積をとります。
気になるのは作業金額ですが、あまりにも低額であれば作業内容や、作業後に追加料金を請求される場合もありますので、避けた方が良いでしょう。
また、見積の項目も詳細に記載されている業者を選びましょう。
見積の金額を出す時には、このように遺品の量、内容、人件費、運送費、その他の諸費用がかかるもので、まとめてとか全て込みでなどおおざっぱな見積は後でどのような追加料金を請求されるか不安なものです。
相見積を取ることで、数社の料金の内訳を比較すれば大体の処分費用の相場が分かってきます。
そのうえで、自分達が受けたいサービスがあればオプションとして追加
しましょう。