遺品整理について

近年の少子高齢化社会や核家族化に伴い、遺品整理と言う言葉を耳にすることも多くなりました。
遺品処理や遺品処分と言った言い方もされますが、亡くなられた方の使っていたものや持ち物を残しておいたり、処分したりすることを意味しています。
故人が持ち家に住まわれていた際は、急がずにタイミングを見計らって整理することも可能ですが、賃貸物件に住まわれていた際には、急いで整理しなければならないことも多いです。
核家族が増え、別居して暮らしている方も多い中、急いで整理しなければならないけど、何から始めていいか分からないこともあると思います。
分からないまま慌てて整理しようとすると、業者選びに失敗したり、必要な手続きを見過ごしてしまうこともあるかも知れません。
スムーズに進めるためには遺品を整理する際に必要なことや、業者に依頼する際のポイントなどを知っておく必要があります。

遺品整理を始める時期

故人が亡くなられてから、いつ遺品を整理したらいいのか迷われる方も多いと思います。
遺品を整理する時期については、住まわれていた場所から考える必要があります。
故人が持ち家に住まわれていた場合、親族が集まるときに整理するのが最適なタイミングの一つです。
一般的に遺族で遺品を分け合う形見分けをすることがあるので、親族が集まる四十九日や一周忌などの法要に合わせて行うのが良いとされています。
その他にも集まる日を決めてその日に合わせて行うのも良いですが、忙しくて時間が取れない親族がいらっしゃったり、なかなか一度に集まれる機会が少ないことも考えられます。
賃貸物件に住まわれていた場合には、急いで整理しなければならないことがほとんどです。
退去の手続きも必要ですし、片付けが長引くと支払わなければならない家賃も発生します。
家賃の締め日に設定されている日までに整理をするか、締め日までに終わらない場合は次の締め日までに整理するなど、早めに行う必要があります。
忙しくて時間が取れないときや、遠方に住んでいるといったときは、業者に依頼するのも一つの方法です。

部屋の掃除も含まれる

遺品整理は残しておくものや必要のないもの、ゴミの処分など、物の片付けをすると言った一面が強いですが、特殊清掃や原状回復などをすることも一つの作業です。
故人が家の中で亡くなられた場合など、床に残ったシミの清掃や消臭、消毒や殺菌など特殊清掃を行う必要があります。
全てを自分で行うのは困難な場合もありますので、特殊清掃を請け負っている業者や、遺品の整理を専門としている業者など、適切な業者に依頼して行うことが大切です。

遺品整理を業者に依頼する

高齢化社会で遺品の整理に悩む方が多いなか、遺品の整理をしてほしいと言うニーズも高まり、それを専門とする業者も急増しています。
急いで整理しなければならないとき、高齢で一人では整理するのが困難なときなど、専門の業者へ依頼することでスムーズに行うことが出来ます。
専門の業者は遺品の分別、回収はもちろん特殊清掃など、遺品の整理に関する作業を一通り行ってくれるところもあります。
不用品の処分や清掃を別々のところに依頼するより、一通りのことをしてくれるのは手間が省けます。

自分で遺品整理をするとき

業者などに依頼せず、自分や家族で遺品整理をする場合は、無理のないスケジュールや計画を立てて行うのがポイントです。
特に多くの遺品が遺されている場合は、労力や時間も必要になります。
整理をする際には事前に親族に連絡をしたり、親族がいるときに行うことでトラブル防止にも繋がります。
遺品の整理は、引っ越しのように大規模な片付けとなることが多いです。
作業をするための軍手やごみなどを仕分ける袋、ホウキや掃除機、雑巾などの清掃用具を用意して取り掛かりましょう。
部屋の片づけをする際に、最初にやっておきたいのは通り道や通路の確保です。
物の少ない部屋ですと荷物の運び出しに苦労はしませんが、物が多い部屋では運び出しも一苦労になります。
最初に玄関やベランダなど出口へ、通れるスペースを確保してから作業を行うと運び出しや歩行にも便利です。
部屋を片付けるときは、片付ける場所の順番を決めるとスムーズになります。

松原市のゴミの分別方法

遺品の中で必要のないものや処分したいものがある場合は、自治体のごみの分別に従って処分します。
松原市では生ごみや紙くず、たばこの吸い殻や少量の木くずなど、可燃ごみは週に2回収集を行っています。
可燃ごみには割れたCDなどのプラスチック製品や、靴やグローブなどの皮製品、ゴム製品や衣類なども含まれているので、壊れていたり古くなったものなど可燃ごみとして出すことが出来ます。
プラスチックの容器類や洗剤のボトルなど、生活に使っていたものは資源ごみとして週に1回収集されています。
缶やビン、ペットボトルなどは資源ごみとして2週に1回、新聞紙や雑誌、段ボールや牛乳などの紙パックも資源ごみとして2週に1回出すことが出来ます。

粗大ごみなどの処分方法

松原市では不燃物や粗大ごみは、1世帯あたり月1回、最大5点出すことが出来ます。
テーブルや椅子などの家具類や、家電リサイクル法で決められたエアコンやテレビなどの品目以外の家電製品、マットレスや自転車などが粗大ごみとして挙げられます。
また電球や電灯、板ガラスや割れたガラス、ストーブやライター、せともの類やカミソリなども不燃物として処分する必要があります。
不燃物や粗大ごみを回収してもらう際は不燃物・粗大ごみ受付センターに連絡し、住所や氏名、連絡先を伝え、ゴミの品目や数量、出す場所などを確認します。
その後受付番号を伝えられるので、1点に1枚ずつ受付番号を記入した紙などを貼って、決められた収集日の午前7時までに、収集場所へ持って行きます。
収集は無料で行ってくれますが、5点以上の不燃物や粗大ごみを処分したい場合、臨時ごみとして市の環境業務課へ連絡し、有料で行わなければならないほか、臨時ごみの収集には立会も必要となります。
連絡してから自分で分別センターまで運ぶ、自己搬入と言う形ですと料金は掛からないようです。
数点家具や家電を処分するだけなら粗大ごみとして出すことが出来そうですが、せともの類やカミソリなど細かい不燃物も合わせると量が多くなることもあります。
臨時ごみとして出すとしても、自分で収集場所まで運ぶ必要があるとなると、それなりに手間が掛かります。

不用品の処分をしたい場合

遺品の整理や分別は自分で行うことが出来ても、家具など大きなものや大量のゴミを運び出すことが難しい場合もあります。
また、松原市では不燃物も粗大ごみと同様の収集を行っているので、細かいものが大量にあると、大きいものと合わせて運び出すのは一苦労です。
そんな時は、不用品回収業者に依頼するのも一つの方法です。
不用品回収業者はゴミ屋敷などで出た大量のゴミの回収はもちろん、引っ越しや部屋の清掃なども得意としているところが多くあります。
家具や家電など大きなものを処分したい、大量のゴミを何とかしたいなどと言った際は不用品回収業者に依頼するのが良いでしょう。
不用品の回収をした後で清掃を行ってくれる業者もあるので、清掃を別の業者に頼む手間も省けます。

買取業者も利用出来る

遺品の中にはまだ使えそうなソファーやタンス、テーブルや椅子などの家具、テレビや冷蔵庫などの家電、骨董品や貴金属があることも考えられます。
使えそうだけど不要なものは、中古品買取業者に査定してもらうと言う方法があります。
また、何が価値のあるものか判別が付かない、珍しそうなものだけど価値があるのか分からないと言った場合にも、買取業者を利用するのが最適です。
必要がないものだと思っていても、査定してみると意外に高く売れるものが眠っているかも知れません。

業者を利用してスムーズな遺品整理

自分で遺品整理をする際は、親族への連絡や計画などを立てて行うのが最適です。
部屋ごとに片付けを行う順番を決め、残しておくものと必要のないものを分けましょう。
不要なものは処分する必要がありますが、松原市では不燃物は細かいものなどは一袋で1点、家具などの粗大ごみは一つで1点としています。
不燃物に分類される細かいものが大量にあったり、それと合わせて粗大ごみも多くある場合は、臨時ごみとして扱われます。
臨時ごみは有料で、連絡をして収集を依頼し、収集場所まで運び、立会をする必要があります。
処分するものが大量にあったり、自分で運び出すことが難しい場合は、不用品回収業者に依頼するのも手です。
また、遺品の中にまだ使える家具や家電、貴金属や骨董品などがあると言った場合は、中古品の買取業者に査定を依頼することも検討しましょう。
整理するべき遺品の量や種類、必要なことに合わせて業者を利用することで、時間と手間をなるべくかけない、上手な遺品整理を行うことが出来ます。